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セウラサーリ 午後10時 |
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白夜はもうとっくに始まっていますが、今年2007年のミッドサマー、すなわちヨハンヌス(Johannes)は6月23日。ラップランドでは沈むことのない太陽を見ることができます。フィンランドに来る前は白夜というとなにか漠然と薄暗〜い夜を想像しておりました。しかし白夜というのは要するに夜がないということなのですね。つまり夜10時を過ぎてそろそろ寝支度をはじめようかというとき、外を見るとカンカン照りだったりするわけです。慣れたとはいえ、昨日など朝から雨が降り続いて夜になってからパーッと陽がさしてくるとやはり不思議な感じがいたします。昨夜、午前2時ごろ、ふと目がさめて窓の外を見ると空はすでに茜色に染まっていました。 |
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ヨハンヌスの日にはあちこちでお祝いが行われていますが、外国からの訪問者が一番多いのはやはりセウラサーリでしょう。この民族村はヘルシンキから半時間あまりのところにある小さな島ですが、そもそもこの日、ヘルシンキで人が集まるところといえばここしかないくらい、市内はがらんとしています。お盆休みの日本のようなものですね。行くあてのない外国人は必然的にこの島に集合することになります。この日はドイツから来た観光客でにぎわっていました。
様々な民芸品が立ち並ぶ小道を抜けていくと国旗をもった人々の行進とともに式次第が始まります。国歌斉唱、主賓の挨拶などがあって、その後浜辺に出て、コッコ(大かがり火)がともされます。 |
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かがり火の木が用意されているところまで、ご覧のような長いボートを漕いでいきます。これはその昔、村人たちが教会に通うときに使っていたボートです。人々は日曜になると着飾って教会に出かけました。その足となるのがこのようなボートだったのです。隣村のボートと出合ったら、きっとどっちが早いか張り合ったりしたのでしょうね。 |
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コッコの点火が始まりました。火をつけるのは新婚カップルのようです。きっといい思い出になることでしょう。 |
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火は次第に大きくなっていきます。私たちは対岸からその様子を見守ります。 |
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さて、セウラサーリはどちらかといえば公式なヨハンヌスですが、私たちはケロコスキというごくローカルなヨハンヌスに出かけました。ここは家から自転車で1時間足らずのところにある小さな村です。出かけたのは夜の8時過ぎだというのに、空はまだごらんのように真っ青。道端にはキッサンケロ(猫の鈴)と呼ばれる可愛い釣鐘の花が咲き乱れています。 |
Kissankello
Campanula rotundifolia |
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会場らしき一帯に入っていくと、集まった人々は何をするでもなくぶらぶらしながらおしゃべりをしています。みんな何かを待っている様子。やってきたのは消防隊のブラスバンドでした。まだ音あわせしている最中だというのに、少しでも演奏が始まると待ちかねたようにお年寄りたちがダンスを始めます。
「若いときはヘルシンキで夜通し踊ったものさ。当時フロアはコーヒー豆で磨いてつるつるにしていたね」
カメラを向けると踊りながら話し始める老紳士。 |
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あたりを見ると若い人はあまり見当たりません。いや、一人いた、と思えばこれはあまりにも若すぎる。リードする人はパートナーだけでなく、こういう飛び入りにも気をくばらなくてはいけません。でも「どいてね」なんていう人は誰もいません。曲がタンゴになったとき、はじめて親が連れ戻しにきました。 |
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室内のホールでもダンスが始まっています。今夜はプロの歌手も来ているとのことで、さすがにそちらは若者たちの熱気でムンムン。ここでも小刻みに足を動かすのがやっというスペースですから、ただもうくっついているだけのカップルもあちこちに。
人ごみを離れて湖岸に行くと子供たちのコッコが点火されるところでした。 |
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かがり火を湖から見ようとボートを繰り出す人々。ヨハンヌスの明るい夜は更けていきます。 |
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