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夜も更けてきました。空にかかった月。フィンランドでは何でも大きいけれど、まさか月までこんなに大きいとは思いもよりませんでした。「盆のような月」とはまさにこのこと。
しかしもっと驚いたのは星です。
私がはじめてこのサマーコテージを訪れたのは夏ではなく3月でした。フィンランドでは3月はまだ冬のさなかです。長い夜と氷の世界。湖はもちろん凍っています。外はマイナス20度。
そこでサウナから出て空を見上げたときのあの驚き。いやもう空にはすきまもないぐらい星がびっしりつまってそれがまばゆいほどきらきらと輝いているのです。私はいわゆるド近眼といわれるほど目が悪く、ふだんメガネがなければ何も見えません。その私でさえ、メガネなしであれほどの星が見えるとは。
あわててメガネをかけてまた呆然。星降る夜という形容がありますが、あの夜はまさにそれにあてはまります。ときおりすーっと流れるような光は流れ星でしょう。
寒さも忘れて見とれていましたが、ふと頭に手をやってまたガクゼン。髪の毛がバシバシに凍っています! 急いで部屋に飛び込んでタオルで頭をつつみました。ひょっとして髪の毛がみんな折れて丸坊主になるのではないかと心配しましたが、髪の毛って意外に丈夫なんですね。健気にもちぎれもせずちゃんと残っていました。
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