メールマガジン「フィンランド」第 8 号 2007年 10月

 

切手の写真:霜の降りた朝

 By Maya and Kari Gröhn

 上の写真は二年ほど前に訪れたフィスカルズです。秋のフィスカルズはとくに趣があり、しっとりとした風情をたんのうさせてくれます。

 フィスカルズというのは古くから工芸の町として知られており、今も多くのアーチストが住んでいます。ヘルシンキから日帰りできる距離ですが、少し交通の便が悪いので車がないときは時刻表を綿密に調べておく必要があるでしょう。

 フィスカルズの町ではなんでもしゃれて見えます。電話ボックスもこのとおり。落ちた林檎をただテーブルに置いただけなのにそれさえも粋なこと。

   リフレクション

 

 

 

 

 

 

 

味覚の秋

 秋の味覚はヘリング・マーケットに代表されます。ヘルシンキ港にはあちこちからボートがやってきてそのままお店になります。それぞれ自家製のニシンの味を競います。一緒に添えられるのはオーランド特産のライブレッド。ライ酵母がたっぷり入った甘みのあるパンです。酵母と同時に根性もたっぷり入っているので食べ応えがあります。お酒のつまみにもいいかもしれません。

 オーランドの旗の下では可愛い少女がお客さんに熱心にライブレッドを勧めています。こんな可憐な目で勧められたら断るわけにはいかないでしょう。

 

 ついでにザリガニの話も。ただし、これは秋の味覚ではなく、正確には夏の味覚です。しかし、生きているのはとびきり高いので私たちが食べるのは冷凍もの。というわけで、季節は関係なし。味付けは塩とディルだけでさっぱりしており、臭みはまったくありません。
  タキシードにエプロンをつけて、シャンパンを流し込みながらホジホジするのが通だそうです。

 

フィンランドの電車

 日本のJRに対してフィンランドの電車はVRといいます。通勤列車はたまに満員になることもありますが、座れないようなことはめったにありません。そんなことは日本ではまず考えられませんね。

 長距離列車は日本の新幹線に相当するのはペンドリーノ。これは日本の特急列車とそう変わるところはありません。
 しかし、
フィンランドの長距離列車に乗って最初に驚いたのは、子供たちが遊べる車輌があることです。小さな子供たちを何時間もじっとさせているのは大変です。こんな車輌があれば助かりますね。同じような年頃の子供がいれば一緒に遊ぶこともできます。

 私がはじめて見た子供車輌は1両全部が子供用でしたが、最近の列車は昔ほどスペースに余裕がなくなったのか、前のほうにこのような滑り台などがついているのが大半です。鬼ごっこをはじめる子供たちもいますが、この車輌に乗り合わせた人には我慢してもらわねばなりません。
お絵かきテーブルを占有するのはどうも女の子が多いようです。

 6歳未満の子供の運賃は無料です。でも子供たちもちゃんと切符をもらいます。切符をください、というと、車掌さんはこんな切符を渡してくれます。昨日もたまたま乗り合わせた電車にお母さんと二人の小さな女の子たち。
 しばらくおとなしくしていましたがそのうち退屈してきたのでしょう。少しばかり年上のお姉ちゃんが妹にちょっかいを出し始めます。
 チュッチュッチュッ、キスしてやってるんだよー。お母さんが止めても聞きません。いやいやをする妹。そこへ通りかかった車掌さんが女の子たちに「はい」と子供切符を渡してくれました。
 「キートス!」とたんに顔をほころばせる少女たち。
 やれやれ、お母さんもほっとします。

 車掌さんは概ね日本の車掌さんと同じように制服を着ていますが、ごくまれに変り種の車掌さんがいて、片耳ピアスにとさかヘッドで切符を切っている姿をみかけることがあります。よくみればちゃんと制服は着ているのですが、あー、びっくりした。
 また二回ほど目撃したのは、車掌さんがビール瓶の口を指ではさんで通路を歩いている姿。これはべつに車掌さんがビールを飲んでいるわけではなく、じつはビールを飲んでいたお客からその瓶をとりあげていたのですね。
 長距離列車は別ですが、通勤列車ではお酒を飲むことは禁じられています。とりあげていたのはどちらも女の車掌さん。こういうときは女の人のほうが厳格なのかも。

 二回にわたって秋を特集したのは、今年の秋が本当に長いからです。秋が長いということはつまりそれほど暖かいということです。もう10月も終わり。左の写真にあるようにバーネットローズ(こちらではこれをバラと呼んでいます)が霜におおわれる季節なのですが、今年はまだ葉っぱを落としきっていない木々もあちことに残っています。でも今週末からそろそろ本格的な寒さがやってくることでしょう。

 カリの写真がどんどん増えて整理に追われ続けております。来月からはこのメルマガは月1回のペースでお送りします。次回の発行は11月末になるでしょう。10号からはスタイルも一新し内容も充実させていきたいと思っております。広告のご希望がありましたらお知らせください。レイアウトに合わせて掲載させていただきます。

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